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VIOに混じっている白髪は、レーザーで脱毛できない
40代、早ければ30代あたりからVIOに白髪ができる人がちらほら出てきます。最近は、VIO(ハイジニーナ)などの普段は見えない部分まで脱毛して美しくお手入れをすることが普通になりつつありますが、医療レーザー脱毛やフラッシュ脱毛では、白髪に対する脱毛効果がありません。白髪を脱毛できる方法は、ニードル(針)脱毛だけです。
知らなかった…!白髪がレーザーで脱毛できない理由
そもそも医療レーザー脱毛もフラッシュ脱毛(IPL脱毛)も、「ムダ毛の色が黒い=毛根にメラニン色素が存在する」状態でなければ、いくらやっても脱毛できないというのが大前提です。なぜかというと、レーザーなどの光エネルギーは色素が濃いところに強く反応して熱を発生させ、ダメージを与えるからです。子供の頃に学校などで、虫眼鏡で太陽光を集めて黒い紙を焦がす実験をしたことがある人も多いと思いますが、それと似たような原理です。
白髪はメラニン色素が抜けた状態なので、レーザーを当てても一向に反応しません。つまり白髪の場合、通常のレーザーでは脱毛効果がまったく期待できないのです。
成長期の毛を狙い撃ちするレーザー脱毛の仕組み
医療レーザー脱毛が、「4〜5回の照射でかなりの脱毛効果を実感できる」と言われるのも、メラニン色素と深い関係があります。
日本人の毛はもともとメラニン色素が濃いので、生えてきたばかりの毛も抜け落ちそうな毛も、見た目は黒っぽい色をしています。でも皮膚の下の様子はだいぶ違っていて、毛の毛根が毛乳頭にしっかりと根付いているのは成長期の毛だけです。そこに医療レーザーを照射すると、毛根付近のメラニンから毛乳頭まで熱が伝わって効果的に破壊することができます。でもこれから成長する毛は毛根付近のメラニンが少なく、退行期の毛は毛根が毛乳頭から離れてしまっているので、レーザーがあまり反応しないというわけです。
成長期の毛は、全体毛の20%程度しか生えていませんから、一回レーザーを照射して脱毛したら、次の照射は成長期の毛が生え揃うまで待ったほうが脱毛効果は高まります。そしてトータル4〜5回照射すれば一通りの毛を脱毛できるので、毛がなくなったことをしっかりと実感できるのです。
ちょっと話がそれましたが、つまりメラニン色素は、レーザーで毛根細胞を破壊するためには無くてはならないものだということです。
白髪になった毛穴では二度とメラニンは作られない?
黒かった毛が一度白髪になると、その毛根から新しく生えてくる毛も白髪になると言われています。たとえその白髪が成長期にあって毛乳頭にしっかりくっついていたとしても、そこに光や熱を伝える役割をするメラニンが存在しなければ、いくら医療レーザーを当てても意味がありません。そのため、もしもVIOなどが白髪交じりだった場合は、白髪だけが取り残されて見た目がおかしくなってしまいます…。
でも大丈夫。白髪だけニードル(針)脱毛に切り替えれば、永久脱毛できますよ。ニードル脱毛の説明をする前に、白髪ってなぜ生えてくるの? という素朴な疑問を解消しておきましょう。
メラニンを作るメラノサイトの状態によって白髪が生える
メラノサイトは、毛根付近にあるメラニンを生成する工場のような細胞です。このメラノサイトが何らかの理由でメラニンを作るのを辞めてしまうと、白髪が生えてきますが、その理由はいくつかあると考えられています。
主な理由のひとつが加齢で、メラノサイトの機能が衰えて徐々にメラニンの生成量が減ってくると、だんだんと白髪の本数も増えてきます。二つ目の理由は、生活習慣の乱れやストレスの影響です。食生活が偏ったり睡眠が不足したりするとお肌が荒れてしまうように、メラノサイトにも十分な栄養が行き渡らなくなり、メラニンを生成する機能が低下してしまいます。この他にも、遺伝的要素や病気との関連性で白髪が発生するケースなども考えられます。
ニードル脱毛が白髪にもOK!な理由
ニードル脱毛は、針脱毛や電気脱毛とも呼ばれています。毛穴の奥にある毛根に直接針を刺し込み、電流を流して毛乳頭を破壊するため、処理するムダ毛の色を選びません。一度処理したムダ毛はもう生えてくることはなく、いろいろある脱毛方法のなかでも、確実に脱毛できるという意味ではニードル脱毛が一番とも言われています。けれど最強ニードル脱毛にも、メリット・デメリットの双方あるようです。
ニードル脱毛のメリット
ニードル脱毛は色素に反応することがないため、黒いムダ毛も金髪も白髪も同じように脱毛することが可能です。また、日に焼けた肌や地黒肌、濃いしみのある肌にもおすすめです。そのような肌は、毛根以外の場所にもレーザー光線などが強く反応して火傷になってしまう恐れがあるので、レーザー脱毛やフラッシュ脱毛を断られてしまうケースがありますが、そんな場合もニードル脱毛なら問題なく脱毛できます。
ニードル脱毛のデメリット
毛穴一つひとつに針を刺す、という施術スタイルからも、とても手間がかかる脱毛方法であることがわかります。施術する側には、使う針を使い捨てにするなど徹底した衛生管理や、針を素早く的確に刺す技術も求められます。施術を受ける側にとっては、他の脱毛方法に比べると痛みが強く、脱毛スピードが遅いので脱毛期間が長期化しやすいこともデメリットです。
まだ医療レーザーやフラッシュ脱毛が一般的でなかった時代は、このニードルで全身脱毛する人もいましたが、今の何倍もの時間とお金が必要でした。ニードルは効果の高い脱毛方法ですが、時間とコストの面で負担が大きいため、現在はニードルをメインではなく、サブ的に利用するのが主流です。
ニードル脱毛はこんな時にピンポイント使いするのがベスト
では、ニードル脱毛の最適な活用法をご紹介します。
まずは最初に医療レーザー脱毛(またはフラッシュ脱毛)で大部分のムダ毛(黒いムダ毛)を処理したあとで、白髪や色素の薄い毛、残ってしまったムダ毛をニードル脱毛するのがベストです。この「レーザーとニードルの合わせ技を用いること」で、脱毛スピードをアップできるだけでなく、最終的な仕上がりもとてもきれいになります。
まとめると、ニードル脱毛に向いているのはこんな時!
【針脱毛がおすすめの8ケース】
① 白髪のムダ毛処理
② 色素沈着があるVIO(ハイジニーナ)のムダ毛処理
③ 色素が濃い乳輪のムダ毛処理
④ 色が薄い産毛が多い部位のムダ毛処理
⑤ 黒子(ホクロ)上に生えているムダ毛処理
⑥ 濃いシミなどの色素沈着がある肌のムダ毛処理
⑦ 日焼けした肌のムダ毛処理
⑧ レーザーなどの脱毛で残ってしまった数本のムダ毛処理
レーザーは、乳輪など皮膚の色素が濃い場所にある黒い毛にも照射することができません。このような場所には、ピンポイントでニードル脱毛を利用するのが手っ取り早くおすすめです。
白髪を染めればレーザー脱毛できるのでは?
レーザーは黒いものに反応するので、白髪を染めれば医療レーザー脱毛できるのでは? と考える人もいますが、それは間違いです。
白髪染めでは、表皮から飛び出ている部分(表に見えている部分)しか染めることができません。レーザーがターゲットにするのは毛穴の中の「毛根部分」なので、「毛根まで染まっていない=毛根に色素がない」状態では、毛根細胞を破壊することはできず、表面の毛を焼き切ることはできてもまた新たな毛が生えてきてしまいます。
白髪はたとえ染めたとしても、レーザーで脱毛することはできない、というのが結論です。
医療ニードル脱毛を受けるならクリニックで
美容医療の技術は日進月歩で、ニードル脱毛も以前に比べるとより少ない痛みで脱毛できるようになっています。心配な場合は、麻酔を利用することも可能なクリニックがおすすめです。エステサロンでもニードル脱毛を行っているところはありますが店舗数が少ないうえ、麻酔の提供ができません。
また、ニードル脱毛を受けるときは、針を刺すときに毛が目印となりますので、事前に毛を剃ったり抜いたりしないでください。レーザー脱毛と少しルールが違う点もありますが、ピンポイントでの利用ならコストも時間も抑えられて、しかも効果は確実です。気になっていたあと数本の白髪・ムダ毛は、医療ニードル脱毛で賢く処理してしまってくださいね。