脱毛エステで断られたケースとは?医療脱毛なら施術可能なことも

    • 林先生の脱毛本気トーク
    • 脱毛全般
    • 公開日: 2016.10.11
    • 更新日: 2024.10.21

脱毛エステで断られたケースとは?医療脱毛なら施術可能なことも

脱毛エステサロンでは、服用している薬や婦人科にかかっているという理由で断られることが少なくありません。だからといって病気を隠す必要はありませんし、施術前にきちんと伝えないとトラブルのもとです。 それに、医療脱毛クリニックで同じことを伝えて医師の診断をあおぐと、なんの問題もなく脱毛施術が受けられた! ということもあります。そこで、脱毛を断られるケースにはどんな事例があるのか? ということを解説します。

薬の服用や持病があるとなぜ脱毛を断られるのか?

脱毛エステサロンや、医療脱毛のクリニックに行くと、はじめに問診票に記入し、カウンセリングを受けるというステップがあります。「早く脱毛してほしいのに…」と、面倒に感じることもあるかと思いますが、ここで、自分の病歴や現在治療中の病気や服用中の薬について伝えておくことはとても重要です。

脱毛というのは、毛根や周辺の肌に光や熱による刺激を与える行為ですから、施術前の問診票やカウンセリングを通じて、その人の体質や持病、服用中の薬の副作用などを把握し、脱毛施術をしても問題がないことを確認しなければなりません。重大なリスクを避けるためにも、問診に対しては正確な情報を包み隠さず伝えてください。

特にホルモンバランスとの関係も深い婦人科系の病気の治療薬や、睡眠薬の服用、てんかんの持病がある場合などは、脱毛は避けたほうがよいことがあります。

ただ現実的には、エステサロンだと「持病や薬について正直に書いたら、脱毛を断られた…」というケースが少なくありません。いわゆる、門前払いというやつです。 「なぜもっとちゃんと診察してくれないの?」「せっかく来たのに…」と思ってしまいますが、それもそのはず、そもそも脱毛エステサロンにはドクターがいないため、診察や医療的な判断ができないのです。ようは、少しでも医療的なリスクがある場合は断る方針なので、特定の持病や薬の申告があった時点で即、「脱毛できない」と判断されてしまいます。

一方、医療脱毛クリニックならば、問診票に書かれたことをチェックしてドクターが診察した結果、脱毛施術ができるかどうかを最終的に判断します。そのためケースバイケースではありますが、脱毛可能なケースも出てくるのです。

では、どういうケースが脱毛NGで、どういうときに脱毛OKの可能性があるのか、関連性のある病状ごとに詳しくみていきましょう。

脱毛施術がNGな病気

甲状腺疾患の場合

女性に多い甲状腺疾患を治療中の場合は、多くのエステサロンで脱毛を断られます。症状によっては医療脱毛であっても施術できないケースもあります。

甲状腺とは、喉ぼとけの直下にあり、気管とつながっている臓器です。ここで作られた甲状腺ホルモンが血液中に送り込まれ、全身の発育を促したり新陳代謝を活発にしたりする働きをしています。

ホルモンというのは量が多過ぎても少な過ぎても悪影響があり、ホルモンバランスというのが重要です。 甲状腺のホルモンバランスが乱れると、甲状腺疾患のさまざまな症状が出てきて体力は下がりますし、甲状腺がはれたり、おできができたりすることもあります。 症状は多岐にわたり、たとえば疲れやだるさ、肌のかゆみ、乾燥、むくみ、微熱なども含まれますので、健康な状態と比較するとやはり脱毛による刺激や負担がかかると考えられます。服用中の薬の種類などから、脱毛できないと判断されることもあります。

また、疾患があるかどうかという以前に、「喉に近いところに光やレーザーを照射しても大丈夫? 後々、何か問題があるのでは?」と心配する人もいます。

医療脱毛の場合は、甲状腺疾患の既往があるときは、甲状腺の直上を避けてレーザーを照射すれば基本的に問題ありません。甲状腺の上にある皮膚をひっぱって、ずらしてからレーザーを照射することで、甲状腺に当たらないように施術します。脱毛施術を断られた場合は症状の程度が重いこと、たとえば甲状腺がんのオペ後などが考えられます。

最終的には医師の診断によりますが、実際には甲状腺疾患の治療中であっても医療機関であれば脱毛できるケースが多いです。 これまでの経験で、甲状腺が腫れている、バセドウ病である、機能低下がみられるなどの患者さんが脱毛施術を受けられていて、問題もありませんでした。

ちなみに…

生理によってもホルモンバランスや体調は大きく変動します。生理中に脱毛できるかどうか?についてはやはりエステでは断られるケースが多く、医療脱毛では部位によって受けられることがあります。生理中の脱毛についてはこちらの記事で解説していますので、併せてお読みください。

睡眠薬を服用中の場合

精神科や内科で睡眠薬を処方されている場合も、エステサロンで脱毛を断られた人が少なくないようです。症状によっては医療脱毛であっても施術できないケースもあります。

女性の場合は、更年期にホルモンバランスが乱れて不眠を発症しやすく、多くの人が辛い睡眠障害に悩まされています。その不眠を治療する代表的な方法が睡眠薬です。

睡眠薬に限った話ではありませんが、薬には多かれ少なかれ副作用があり、体質と合わない成分が含まれていると肌荒れや体調不良が起きるため、脱毛施術ができない場合があります。

てんかん発作の経験がある場合

てんかんは慢性的な脳の病気で、大脳の神経細胞の活動が乱れて激しい電気的な興奮が起こり、けいれんや意識障害などの症状が発生します。患者さんの多くが薬の服用など継続的な治療で症状を抑えながら、日常生活を送っています。発作の原因はさまざまですが、なかには、光や光刺激に反応して発作が起きる光感受性てんかんがあります。脱毛は、肌に光やレーザーを照射して毛根にダメージを与える仕組みですので、てんかんの場合は光を使う施術は避けるべきだと考えられています。

しかし、そもそも医療レーザー脱毛の施術を行うときは患者さんの目をゴーグルで保護し、レーザー光が見えないようにしますので、レーザー光による発作が起きる可能性はほぼないと考えてよいでしょう。

もうひとつ断られる理由になるのが、てんかんの方が服用している薬の成分です。成分に光線過敏症(皮膚トラブル)を誘発するものがあるため、医師の診察で薬との相性を確認し、必要に応じてテストショットを行うことがあります。

もしも薬の成分にレーザーの光が反応する恐れがあると判断した場合は、脱毛施術はできません。服用薬の成分は全身にまわるので、部位に限らずレーザーを当てれば皮膚が真っ赤になってしまいます。これは、湿布をはっていた箇所に日光が当たって日焼けすると、肌が真っ赤になるのと同じで、体質によっては避けられない症状なのです。

アトピー肌の場合

アトピー肌は、人や部位によって症状の程度が異なるのが普通ですが、脱毛エステサロンでは、アトピー肌やケロイド体質の場合はまず脱毛を断ります。その理由は、もし症状を悪化させてしまった場合に、治療をほどこすことができないためです。もし治療が必要になった場合は患者さんが自力で医療機関に行って、改めて医師に診察してもらわなければなりません。

ビューティースキンクリニックではオープン以来、アトピー肌の方にも脱毛施術をご提供していますが、プレケア、アフターケアを行うことで安全に施術ができています。症状を悪化させないために大事なのは施術前後のしっかりとしたケアですので、経験豊富なクリニックで施術をされることをおすすめします。

心疾患などの持病がある場合

心臓の病である狭心症や心筋梗塞などをわずらっている場合も、脱毛エステサロンでは施術を断る場合がほとんどです。 脱毛による光や熱の刺激と、心疾患の症状の間に直接的な関連はありませんが、刺激がきっかけとなって思わぬ発作が出たり症状が重くなったりするリスクがあるためです。心疾患の一因になり得る糖尿病の症状や、合併症の一つである肝臓病の症状があるなど、医療的なリスクがある場合も同じです。

このように、脱毛とは一見関係のなさそうな症状でも、脱毛エステサロンでは断られることが多いのです。でも諦めるのはまだ早いです。次に、脱毛OKとなる事例についてもみていきましょう。

医療脱毛なら施術OKの可能性がある!その理由

エステサロンで脱毛を断られた方も、ドクターが常駐する医療脱毛クリニックを受診しなおせば、脱毛施術が受けられることは、多々あります。

たとえば、心疾患の病歴があって断られた場合も、完治していれば問題なく脱毛できることのほうが多いです。病歴や服用中の薬などの情報を医師にきちんと伝えれば、医療的な観点から脱毛できるかどうか診断してもらえる、という点が、エステと医療機関の決定的な違いです。

当ビューティースキンクリニックには、糖尿病の治療でインスリン投与を続けているお客様も、永久脱毛で綺麗なお肌を手に入れるために通院されています。脱毛エステサロンならば必ず断られるケースでしたが、これまでの治療経過を考慮して医師が診察した結果、脱毛施術ができることになりました。

また、重度のアトピー肌の方も、ビューティースキンクリニックでは皮膚科に精通した医師が診断しますので、永久脱毛できる場合が多いです。ただし、肌は必ずレーザー脱毛の光や熱による刺激を受けるため、事前のプレケアと脱毛後のアフターケアをしっかりと行うことも重要視しています。

プレケアでは普段お使いのステロイド剤よりもやや強めのものを処方し、3日間ほど使用していただいて、肌の状態をなるべく安定させます。脱毛後のアフターケアは、普段のステロイド剤に戻していただきます。保湿ケアも大切ですので、そのやり方もしっかりとお伝えしています。

まとめ

エステでは、本当は脱毛できるケースでも、医療的なリスクが少しでもあると判断すれば脱毛施術を断ります。医療行為が一切できないので、当然といえば当然ですね。 また、服用中の薬と光脱毛の相性がよくなかったり、それで体調に異変をきたしたりした場合に、治療が一切できないというのは、患者さんにとって大きなリスクと負担になります。

最近は、脱毛エステサロンの華やかな広告を目にする機会も増えていて、思い立ったら気軽に脱毛したいと思えるような環境になってきていますが、その反面、ご自分の肌や体の健康を守るためにより注意を払う必要も出てきているのです。

今回ご紹介したような疾患を経験した方や治療中の方も、医療レーザー脱毛であれば施術できることが多々あります。「本当は脱毛できるのに断られた」ということを避けるために、そして、安心して永久脱毛に取り組んでいただくために、一度、医療機関で医師の診断をあおいでみてください。

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